少し前の事だがサーキット場に行った時、RX-8に乗るお兄ちゃんが車から降りる時に、簡単にステアリングを外していた。
「何だ?それは?」
私も、その取外し可能なステアリングが欲しくなった。
何故なら、私の86にはロールゲージ&バケットシートが取り付けてあり、乗降りがとても困難なのだ。
私は、早速行き着けの佐藤商会へ連絡した。
数あるクイックリリースボスの中から、車検に対応しているラフィックスに決めた。
それは、ネットには無い長年培われたショップの経験や知識を信用したからだ。
ステアリングは色々悩んだが、昔からの定番ナルディに決めた。
いつか自分の車に取り付けたいと思っていたが、取り付けるのに軽く23年の月日が経ってしまっていた。
私の周囲の会話でも、いつか・いつの日か等よく聞くが、意外とそんな日は来ない。
私はなるべく、いつか・いつの日か等の言葉は使わないように気を付けている。
実際ラフィックス&ナルディのステアリングを取り付けると、確かにステアリングが簡単に取り外せる為、乗降りが便利になった。
しかし、ナルディのステアリングの径が小さくなったのとステアリングが細くなった為、ステアリングの切り返しが重くなり、路面の段差や轍を敏感に拾うようになってしまった。
メーカーは、よく考えて造られていると関心させられる。
何かを得る為には、何かを失う。よくある話だ。
私は、何が1番大事か忘れないようにしている。それを忘れると、本末転倒になってしまう。
慣らしも兼ねて、沼津から浜松まで86を走らせる。
最初は頼りなかったナルディのステアリングだが、慣れてくると軽快に86を走らせる事ができる。
だが、ココで調子に乗ると痛い目をみる事を私は知っている。
暫くは、気を付けねば!と心に刻む。
家に着くと、得意げにステアリングを外した。